- エサ用コオロギをまとめ買いしたのに、エサとして与える前に死んでしまう
- 元気だったコオロギたちが突然大量死してしまう
エサ用コオロギを飼育(ストック)する際、悩みになるのがコオロギの突然死。
我が家では大型のトノサマガエルが複数いるので、カエルにエサを与える都度、エサ用コオロギを買いにいくのは効率が悪く、まとめ買いで対応していますが、最初のころはエサ用コオロギの死亡率が高かったです。
しかし、以下の注意点に気をつけたら、1週間後のエサ用コオロギの死亡率は5%以下に抑え込むことができました。
- コオロギをケースに入れすぎない
- 隠れ家となるものを入れる
- 常に水分補給できるようにしておく
- 動物性たんぱく質を含むエサを与える
- 死体や衰弱したコオロギはすぐに取り除く
- 飼育ケースは常にキレイにする
- 温度と湿度にも気をつける
本記事ではエサ用コオロギの主な死因に触れたうえで、上記注意点ついて具体的にお伝えします。
実際のコオロギ飼育ケースも画像付で紹介しますので参考にしてください。
【前提知識】エサ用コオロギの主な死因
対策を語るうえで欠かせないのが原因。
エサ用コオロギの主な死因を頭に入れておけば、必然的に対策は浮かんでくるので、これを機に頭に入れておきましょう。
- ストレスによる喧嘩
- 水飲み場での溺死
- 水分不足による死亡
- 動物性たんぱく質不足による共食い
- エサ不足による餓死
- 病気が蔓延(クラスター)
- 排泄物によるアンモニア中毒
- 飼育ケース内の高温・低温
- 飼育ケースの湿度上昇
一言で言うならばコオロギはデリケートな虫。
エサだからと言って雑な飼育(ストック)をしていると、瞬く間に全滅(とくにフタホシコオロギ)することがあるので注意が必要です。
餌用コオロギを飼育するときの7つの注意点
コオロギな主な死因はわかってもらえたと思うので、ここからはコオロギが死なないための対策や注意点についてお伝えします。
- コオロギをケースに入れすぎない
- 隠れ家となるものを入れる
- 常に水分補給できるようにしておく
- 動物性たんぱく質を含むエサを与える
- 死体や衰弱したコオロギはすぐに取り除く
- 飼育ケースは常にキレイにする
- 温度と湿度にも気をつける
コオロギをケースに入れすぎない
人間も必要以上の間合いに入るとストレスを感じるように、コオロギにも密によるストレスはあります。
密になるとコオロギはストレスを感じ衰弱するほか、喧嘩になって相手を傷つけたり殺してしまうこともあるため、飼育ケースにコオロギを過度に入れることは控えましょう。
目安としては横幅30cm×奥行20cm×高さ20cmのケースで、ヨーロッパイエコオロギの場合で100~150匹ぐらいまです。
フタホシコオロギは縄張り意識がより強いので、100匹で様子見したほうがよいです。
隠れ家となるものを入れる
コオロギを飼ってみると気づきますが、コオロギは普段物陰に隠れています。
物陰こそがコオロギの実質的な住処となるわけです。
したがって広い飼育ケースを用意しても、隠れ家となる物陰が少なければ、コオロギはその少ない隠れ家に集中してしまうため、飼育ケースの広さが活かされません。
逆を言えば飼育ケースは狭くても、隠れ家となる場所が多ければ、、コオロギのストレスを軽減できます。
隠れ家となるものについては『卵トレー』がコスパ最強で、爬虫類専門ショップのコオロギ販売ケースでもよく使われていますし、デッドスペースも簡単に解消できるのでおすすめです。
常に水分補給できるようにしておく
コオロギは水分切れに非常に弱い(とくにフタホシコオロギ)昆虫です。
水分を取れないと簡単にコオロギは死にます。
だったらカップに水入れて置いておけば解決するのでは?
この考えはダメです。
コオロギは泳ぎが下手で溺死率も高いので、カップに水を入れて置いておくのは死を促すようなものです。
ドジなコオロギだと地べたの表面張力の水で溺死します。
おすすめは『水をしっかり吸い込ませたキッチンペーパー』
キッチンペーパーなら溺死リスクは回避できます。
ただし夏場はキッチンペーパーにカビが生えやすいので、変色したら新しいものに取り換えましょう。
動物性たんぱく質を含むエサを与える
コオロギはどことなく鈴虫と似ているため、野菜メインのエサだけを与えると失敗します。
コオロギは雑食性であり、野菜メインだと動物性たんぱく質が不足気味になります。
動物性たんぱく質が不足すると、コオロギは動物性たんぱく質を求めるため、凶暴化して仲間のコオロギをエサとします。
共食いは動物性たんぱくの不足がきっかけとなるわけです。
動物性たんぱく質を含む食品は以下の通り。
- 肉
- 魚
- 卵
ただし、これらの食品は腐りやすく、衛生面での管理が大変なので、おすすめなのが市販のコオロギのエサ。
腐りにくく、栄養バランスも良いので共食いの心配もなくなります。
また高い栄養を摂取したコオロギを生体が食べれば、結果として生体に栄養が行き渡るので、コオロギのエサはケチらないようにしょましょう。
死体や衰弱したコオロギはすぐに取り除く
コオロギの飼育に気をつけていても、死亡や衰弱していくコオロギは出てきます。
人間と同じくコオロギも病気になります。
ここで気をつけたいのがコオロギの病気感染。(クラスター)
コオロギは雑食性であり死んだコオロギもエサとするため、死亡したコオロギを素早く取り除かないと、死体をエサとして食べてしまい、病気に感染する可能性があります。
また、衰弱しているコオロギが病原菌をまき散らしている可能性もあるため、ほかの大多数のコオロギの命と健康を守るために、取り除いておいたほうが無難です。
コオロギは密な生活をしているがゆえに、感染症の病気に患うと一気に広まって大量死の可能性があります。
毎日の水やり時にケース内のコオロギのチェックも行いましょう。
飼育ケースは常にキレイにする
100匹のコオロギを一週間ほど飼っていると、ケース内の臭いがきつくなってきます。
臭いの主な原因はコオロギの糞尿によるアンモニアです。
コオロギは糞尿が多く、一週間もすれば床が糞尿だらけになります。
そのまま放置しておくと、アンモニア中毒によりコオロギが衰弱するため、一週間に1回はコオロギ飼育ケースを掃除しましょう。
なお、床は糞尿のほか、コオロギの抜け殻や散らかしたエサなども混ざるため、掃除しないと飼育ケース内は見た目から汚くなります。
温度と湿度にも気をつける
コオロギの適正温度は20~30度ほど。
屋外飼育の場合、日光でケース内の温度が急上昇しないように、日陰に置いておきましょう。
とくに35度を超える真夏日は、一切日の当たらない風通しの良い場所を選ばないと全滅する可能性があります。
また気温が15度を下回るとコオロギは衰弱していくため、冬場にコオロギをストックするのであれば、パネルヒーターは必需品です。
コオロギを卵から育成する場合、30度ほどにすると代謝が活発になり成長サイクルが早まるので、コオロギ繁殖を考えているのであれば、パネルヒーターは欠かせません。
また湿度にも注意が必要で40~50%が適正湿度になります。
湿度で注意するのがカエルや爬虫類で日課の霧吹き。
コオロギは蒸れに弱く、霧吹きは湿度が上がる要因にもなるため、水を与える際は前述したとおり、キッチンペーパーを使いましょう。
我が家のエサ用コオロギの飼育レイアウト
上記画像がヨーロッパイエコオロギ100匹をお迎えするときの飼育ケースのレイアウトです。(実際に100匹入っています)
シンプルなレイアウトですが、これまでお伝えした対策は含まれています。
エサ用コオロギの飼育ケース
100円ショップで購入した 横幅30cm×奥行20cm×高さ20cm の虫かご飼育ケース。
コオロギは跳ねるため、蓋は必ずすること。
エサ用コオロギの餌と餌置き場
一時期は野菜も入れていましたが、腐敗とともにコバエが寄ってきてしまい衛生面で問題が発生したため、エサは市販のコオロギ専用エサだけを使用。
専用エサだけで栄養は十分に摂れるうえ、管理も楽(エサ置き場の底が見えてきたら追加するだけ)です。
水がかかるとカビが生えてくるので、なるべく水がかからないようにしましょう。
エサは一週間ほどで変色してしまい、またコオロギがエサ置き場でも糞尿をしていることも考慮し、一週間を目安にエサは取り換えしましょう。
エサ用コオロギの水飲み場
水置き場に水を十分に吸い込ませたキッチンペーパーを置くだけ。
後は朝と夕方にキッチンペーパーに水分を与えるだけ。
エサ同様にキッチンペーパーのうえでも、コオロギは糞尿をしてくることから2~3日でキッチンペーパーが変色してきます。
また水を含むことから夏場はカビの発生もあります。
そのため、最低でも3日に1回はキッチンペーパーを取り換えてきましょう。
エサ用コオロギの隠れ家
飼育用の卵トレーを使用。
他サイトでは新聞紙を入れると良いで書いてありますが、卵トレーは新聞紙の役割も果たすので不要です。
対策で前述したとおり、コオロギの実質的なスペースは隠れ家であり、コオロギは卵トレーの裏に密集するので、なるべく多く入れてあげましょう。
卵トレーをたくさん入れることでコオロギが分散され、病気の蔓延(クラスター)や喧嘩による共食いリスクを減らせます。
エサ用コオロギの産卵用の土
コオロギ繁殖を考えている方は必需品です。
ペットショップで販売されているコオロギは、産卵場所がないところで保管されているため、産卵用の土を見つければ3日ほどで産卵してくれます。
孵化期間は温度によって異なりますが30度以上であれば10日ほどで孵化します。
産卵用の土の深さは5㎝前後で、1日2回霧吹きするだけで大丈夫です。
卵は乾燥に弱いので保湿性の高い腐葉土がおすすめです。
エサ用コオロギの飼育まとめ
本記事ではコオロギの死因と具体的な注意点(対策)についてお伝えしました。
- ストレスによる喧嘩
- 水飲み場での溺死
- 水分不足による死亡
- 動物性たんぱく質不足による共食い
- エサ不足による餓死
- 病気が蔓延(クラスター)
- 排泄物によるアンモニア中毒
- 飼育ケース内の高温・低温
- 飼育ケースの湿度上昇
- コオロギをケースに入れすぎない
- 隠れ家となるものを入れる
- 常に水分補給できるようにしておく
- 動物性たんぱく質を含むエサを与える
- 死体や衰弱したコオロギはすぐに取り除く
- 飼育ケースは常にキレイにする
- 温度と湿度にも気をつける
コオロギは栄養価が高く、カエルのエサとして欠かせない生きエサです。
エサ用コオロギの飼育(ストック)作業もカエル飼育の一環であり、ポイントをしっかり押さえておけばコオロギの死亡リスクは大きく軽減できます。
コオロギの特徴については、こちらの記事も参考にしてください。
当サイトでは自身の失敗を含む飼育体験談を元に、これからカエルを飼育する方に役立つ情報を発信していきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。