- カエルを捕まえて飼育ケースに入れたのだけど、なかなかエサを食べてくれない。
- 以前はしっかり食べていたのに最近は食べなくなった。
カエルを飼育していくなかで、多くの飼育者がぶつかるのがエサ問題。
我が家のカエルたちも、捕まえた当初はエサに見向きもしなかったり、急に食べなくなったりしたことがありました。
カエルのエサ問題は放置しておくと、餓死したり病気にかかりやすくなったりするため、早期に解決する必要があります。
本記事では、カエルにエサを食べてもらうために実行した7つの対処法についてお伝えします。
- カエルにいつもと違うエサを与えてみる
- カエルのエサのサイズを1ランク下げてみる
- カエルのエサやりの1~2時間までに霧吹きをする
- カエル飼育ケースを清潔にする
- カエル飼育ケース内に身を隠す場所を多く用意する
- カエル飼育ケースを静かな場所に置く
- カエル飼育ケースの温度を上げる
カエルがエサを食べない5つの要因
まずはカエルがエサを食べてくれない要因として病気以外に、エサに関する事項と環境に関する事項が挙げられます。
カエルがエサを食べない=病気と決めつけず、以下の5つの事項に該当していないか疑ってみましょう。
- カエルがエサに対して恐怖心を抱いている
- エサが大きすぎてカエルがためらっている
- カエルが脱水症状に陥っている
- カエルが飼育環境にストレスを感じている
- カエル飼育ケース内の温度が低すぎる
順番に説明していきます。
①カエルがエサに対して恐怖心を抱いている
顎の力が強いフタホシコオロギや野生化のエンマコオロギ、ミディアムワームをエサにしている場合は注意です。
カエルは生きエサを食べますが、生きエサも自分を守るために反撃することがあります。
反撃されるとカエルは恐怖心を抱き、同じ形のエサを食べることに躊躇してしまうことがあります。
②エサが大きすぎてカエルがためらっている
カエルのエサの大きさは頭サイズから体の半分ほどと言われていますが、同じ種類のカエルでも、大きさの許容範囲は異なります。
実際、我が家のヌマガエルやアマガエルを見ていても、体が大きい割に小さなエサしか狙わないカエルもいれば、体は小さいのにハムスターの如く、口の中に押し込むカエルもいます。
カエルの種類・性格・成長期により、エサのサイズの許容範囲は異なります。
③カエルが脱水症状に陥っている
人においても喉がカラカラだと食欲は失せるように、カエルも脱水症状の状態だとエサは眼中に入りません。
とくにカエルは両生類であり人間など哺乳類と比較して、日常生活における水の依存度は高いです。
そのため、少しの水切れでも脱水症状に陥ることがあるため、全身が浸かれる水場を用意してあげましょう。
④カエルが飼育環境にストレスを感じている
自分に例えて想像してみましょう。
- 水分補給するために浸かる水が汚れている
- 狭い場所にたくさん押し込まれプライベート空間がない
- 生きエサの残骸やフンが散らかっている
- ケース内からアンモニア臭がする
こんな環境で気持ちよく食事ができますか?
カエルも人同様にストレスで食欲に変化が起きるので、カエルにストレスを与えない環境作りが、エサ問題の解決に繋がります。
⑤カエル飼育ケース内の温度が低すぎる
カエルは哺乳類・鳥類と違い、自分で発熱できない変温動物です。
そのため寒くなると、エネルギー消費を抑えて冬眠モードに投入します。
当然ながら消化行為もエネルギーを消費するため、寒くなると消化できないことからエサへの喰いつきが悪くなります。
カエルにエサを食べてもらうために行うべき7つのポイント
いくら良質なエサを与えてもカエルが食べてくれなかったら、残念ながらエサを与えていないと同じ意味になってしまいます。
カエルのエサやりは、カエルがエサを食してくれて初めて完了となるので、エサ問題に直面している方は、本記事で紹介している7つのことを試してみましょう。
- カエルにいつもと違うエサを与えてみる
- カエルのエサのサイズを1ランク下げてみる
- カエルのエサやりの1~2時間までに霧吹きをする
- カエル飼育ケースを清潔にする
- カエル飼育ケース内に身を隠す場所を多く用意する
- カエル飼育ケースを静かな場所に置く
- カエル飼育ケースの温度を上げる
順番に説明していきます。
①カエルにいつもと違う生きエサを与えてみる
- 生きエサがカエルに攻撃を仕掛け、カエルが警戒している
- 生きエサ捕獲の失敗多発で諦めモードには入っている。
- 生きエサが体内で暴れまわって良い思い出がない
- 生きエサの味がいまいち
上記にような理由でカエルがエサを食べることに躊躇している可能性があります。
実際、我が家のカエルたちも、エサを口の中に入れるも、何らかの理由で吐き出してしまい、その後口にしなくなった事例があります。(ダンゴムシは個体により好き嫌いが目立ちます)
コオロギをメインであげていたなら、種類を変えたり足を切断したり、ワーム系やミミズなど形が全く違うエサを与えてみて検証しましょう。
②カエルのエサのサイズを1ランク下げてみる
大きい生きエサほど、口の中に入れ込むときに暴れるうえに、消化にも時間とパワーを費やしてしまいます。
そのため、カエルの体力が減少していたり、温度低下等で消化器官の働きが悪くなっていると、いつも食べているサイズを食べるのが億劫になっている可能性があります。
小さなエサでも『まずは食べてもらうこと』が大事なので、エサのサイズも試してみましょう。
ヨーロッパイエコオロギであればAmazon・楽天でもS~Lサイズまで豊富に扱っています。
③カエルのエサやりの1~2時間前に霧吹きをする
カエルは爬虫類のような丈夫なウロコはなく、皮膚は乾きやすくなっています。
またカエルは口から水分を補給するのでなく、全身の皮膚から水分を吸収します。
そのため、霧吹きをすることで湿度を保つと同時に、霧吹きの水や葉っぱについた水がカエルに体に付着することで、カエルへ水分を与えることができます。
④カエル飼育ケースを清潔にする
カエルも人間同様に置かれた環境にストレスを感じると食欲が失せます。
そして不潔な環境はカエルにストレスを与える要因になるので、以下4つの事項を取り組んでみましょう。
- カエルが気持ちよく水に入って水分補給できるように水を入れ替える。(もしくは水容器を追加する)
- 糞やエサの残骸を見つけたら即座に取り除く。
- 亡くなったカエルや生きエサも即座に取り除く
- 糞尿がしみ込んだ床材を取り換える
この4つを行っていけば、清潔感は保てます。
とくに水問題は脱水症状に陥ったり、病原菌が繁殖してしまい病気の原因にも繋がり、食欲にも大きく影響してくるので注意しましょう。
⑤カエル飼育ケース内に身を隠す場所を多く用意する
カエルの食事を見てわかったことが、カエルはエサを丸呑みした後、身を隠せる場所に移動して、消化作業を行っていること。
カエルは生きエサを丸呑みして、そのまま消化しますが、消化中はカエルの動きも鈍るため、消化中に天敵が見つかったら逃げ切れません。
そのため、身を隠せる場所がないとカエルは落ち着いて食事をすることもできず、食べること自体も控えるようになってしまいます。
カエルがエサを口にした後も安心できるように、草(ポトス)などで上から覗けないスペースを用意しておきましょう。(カエルは鳥などが天敵のせいか、上からの視線が特に気になるようです)
⑥カエル飼育ケースを静かな場所に置く
野生のカエルを捕まえてきた場合、飼育ケースを静かな場所に置くことで解決することが多いです。
野生のカエルを環境が整った飼育ケースに入れてもすぐに落ち着くことはなく、少しの物音にも過剰反応しますし、カゴの上から覗くだけで警戒します。
実際、我が家のカエルも最初は全然エサを口にしてくれませんでした。
このような状況では、エサを与えても食べないないので、まずは飼育ケースの環境に慣れてもらうことを優先しましょう。
静かな場所に置いておけば、カエルも徐々に飼育環境に慣れてきますし、少しずつエサも食べ始めます。
⑦カエル飼育ケースの温度を上げる
カエルは変温動物であるため、気温が下がると体温も下がり20度を下回ってくると、徐々に消化器官の働きも鈍くなります。
秋の冷え込んだ朝晩にカエルがあまりエサを食べないのは消化器官のせいです。
そのため最高気温が30度を下回るようになったら、ある程度の日当たりの良い場所にカエル飼育ケースを置き換えましょう。
とくに越冬させる場合は、秋の食事が不十分だと、越冬中に餓死します。
屋内飼育であればヒーターで対応するのが一般的です。
カエルの久々のエサにはハニーワームがおすすめ
エサを食べない期間が続くと、カエルの体力は減ってしまいます。
そんな状態から一気に体力を回復させるのに効果的な生きエサがハニーワームです。
ハニーワームのエネルギー量は、カエルの主食とも言えるコオロギの2倍近くあり、カエルの生きエサのなかではトップクラスです。
ハニーワームは人間界でいうロイヤルゼリーと思ってください。
我が家では衰弱状態である冬眠明けのエサとして使っています。
ハニーワームはたんぱく質やミネラルが不足するため、主食は向いていませんが、産後や病気からの快復期など体力を一気に回復させるときには、極めて効果的なエサです。
まずはハニーワームでカエルの体力を回復させてから、ほかのエサに切り替えていきましょう。
まとめ:カエルがエサを食べないときは7つのポイントを見直そう
本記事ではカエルがエサを食べない要因と、エサを食べてもらうための7つのポイントについてお伝えしました。
- カエルがエサに対して恐怖心を抱いている
- エサが大きすぎてカエルがためらっている
- カエルが脱水症状に陥っている
- カエルが飼育環境にストレスを感じている
- カエル飼育ケース内の温度が低すぎる
- カエルにいつもと違うエサを与えてみる
- カエルのエサのサイズを1ランク下げてみる
- カエルのエサやりの1~2時間までに霧吹きをする
- カエル飼育ケースを清潔にする
- カエル飼育ケース内に身を隠す場所を多く用意する
- カエル飼育ケースを静かな場所に置く
- カエル飼育ケースの温度を上げる
エサを食べない状態が続くと、エサに喰らいつく元気もなくなり、餓死してしまう可能性もあるので、エサを食べなくなったときは、まずは本記事でお伝えしたことを実行してみてください。
当サイトでは自身の失敗を含む飼育体験談を元に、これからカエルを飼育する方に役立つ情報を発信していきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。