カエルと聞いて真っ先に思い浮かぶのがアマガエルでしょう。
実際にカエルをモチーフとしたアニメ・ゲームキャラもアマガエルがモデルになっているこが多いです。
しかし、そんなアマガエルもいざ飼育する立場に置かれると、分からないことが多く戸惑います。
僕自身、大人になって初めてアマガエルをガチで飼育したのですが、最初は分からないことだらけで失敗・反省が続きました。
結論から言ってアマガエルはカエルの中でも丈夫でたくましいので、知識を身に着ければ初心者でも気軽に飼育できます。
本記事ではアマガエルの特徴や生態を踏まえたうえで、節約重視かつ初心者向けの飼育方法についてお伝えします。
- アマガエルに興味がある
- 子どもがアマガエルを捕まえてきて飼うことになった
- あまりお金をかけずにアマガエルを飼育したい
- アマガエルの実際の飼育レイアウトや飼育セットを知りたい
このような方はぜひ読んでみてください。
アマガエルの10の特徴
アマガエルを飼育するうえで、知っておきたい特徴は以下の通り。
- ジャンプ力が強い
- 手足に吸盤があるので垂直の壁も簡単に登れる
- 繁殖期のほか、低気圧にも反応して鳴く
- 樹上棲のカエルですが田んぼなど水がある草むらでも生息する
- 大きさは20m~45mでメスのほうが大きい
- 鼻腔から目を通り鼓膜にかけて黒い模様がある
- 泳ぐことはできるがスピードは遅い
- 周囲の環境によって色を変化できる
- 鳴き声が非常に大きい
- 皮膚の毒が他のカエルよ強い
アマガエルは水がある田んぼで見かけることが多く、水辺より陸地付近にいることが多いカエルなので、よく見かけるカエルです。
小型ながらジャンプ力は高く、活発的で吸盤もあるため、飼育ケースの掃除の際によく脱走もします。
また周囲の環境に体の色が変わるので、捕まえたときは緑でも環境によっては一晩で灰色になったり、変化も楽しめます。
アマガエルの生息地と生態
アマガエルは生物学的にはアマガエル科、アマガエル属に分類され、全国に生息するニホンアマガエルと喜界島から沖縄本島にかけての南西諸島に生息するハロウエルアマガエルと2種類いますが、本記事ではニホンアマガエルを主体で解説していきます。
アマガエルの繁殖時期は4月から7月であるため、田んぼに水が入るGW付近や雨の日にアマガエルの鳴き声を聞く人は多いでしょう。
繁殖期に産み落とされた卵は2~3日ほどで孵化し、1か月ほどでおたまじゃくしからカエルに変態します。
10月を過ぎ朝晩冷え込むようになると、アマガエルは土に潜って冬眠の準備をします。
冬眠前は体力を蓄えるためにエサをたくさん食べるので、繁殖期が終わったあとでも田んぼ・池・用水路など水がある場所でアマガエルを見かけることができます。
アマガエルの寿命は5~10年ほどと体のわりに長いです。
長生きする理由として、成体後は代謝が緩やかになるからと言われています。
アマガエルに必要な飼育セット
アマガエルの特徴や生態について何となく分かってもらえたと思いますので、ここから本題の飼育について解説していきます。
まずはアマガエル飼育に必要なものを順に紹介していきます。
飼育ケース
アマガエルは身体が小さいことから、100円ショップなどで売られている小さなプラケースに目がいきますが、アマガエルは樹上性のカエルであるため、広さだけだけでなく高さにも余裕がある飼育ケースを選んであげましょう。
- 地面より枝や葉っぱの上など高い場所を好むため
- ジャンプによる移動が多く、狭いと飼育ケースに顔をぶつけケガをするため
- 植物・登り木、水容器など設置するものが多いため
風通しが良ければ、飼育ケースの種類は大型の虫かごでも水槽でも衣装ケースでも問題ありませんが、アマガエルは吸盤が発達しており、垂直の壁も軽々と登ってしまうので、蓋は必ず用意しましょう。
飼育ケースの型ですが、アマガエルは樹上棲カエル(ツリーフロッグ)であり、平面移動より立体移動をすることが多いので、高さに余裕がある飼育ケースにすると、アマガエルのダイナミックな移動を間近で見ることができます。
飼育ケースの蓋の種類ですが、スライド式の場合、スキマにアマガエルが入ってしまい、開けるのに一苦労する場合があるので注意しましょう。
スキマを愛するアマガエルは多いです。
幅295㎜×奥行180㎜×高さ200㎜
幅215㎜×奥行215㎜×高さ330㎜
床材
アマガエルは普段は葉っぱや枝や天井付近の壁にくっついていますが、定期的に地面にジャンプして降りてくるので着地の際のクッションの意味でも床材はあったほうが良いです。
床材としては以下のものがおすすめです。
- 土
- 水苔
- フロッグソイル
- ウールマット
- キッチンペーパー
屋外飼育であれば土がおすすめで、土の中でも腐葉土が使い勝手がよいです。
- 値段がお手軽
- 保水性が高いので一定の湿度を保てる
- やわらかい土なので寒いときは手軽に潜れる
- 排水性が高くカエルの尿や飛び散った水も吸収してくれる
腐葉土の欠点として見た目が暗くなる点があるので、見栄えをよくするなら保水性と排水性に優れた赤玉土もおすすめですが、潜りやすさでは腐葉土に軍配が上がります。
アマガエルが土に潜るのは寒さを感じたときなので、夏場は赤玉土でも支障はありません。
幼体アマガエル飼育の場合も、エサとなる小さな羽虫が寄ってきやすい腐葉土がおすすめです。
植物
アマガエルは樹上棲のカエルなので植物は必ず入れてあげましょう。
植物を入れることでデットスペースも有効活用できます。
また身を潜める場所を作ることもできるため、床材同様に植物も必需品です。
カエルが落ち着かない場合、身を隠すものや場所があるか確認してみよう。
隠れる場所を作るもう1つのメリットが直射日光から身を守るためです。
アマガエルはカエルのなかでは乾燥には強いと言われていますが、爬虫類と比較すると乾燥には弱いので、直射日光を遮る植物の存在は極めて大きいです。
設置する植物ですが、アマガエルに関してはポトスがおすすめです。
- アマガエルが数匹葉っぱに乗っても余裕で耐えられる
- 直射日光をあてる必要がない
- 葉っぱが大きいので身を隠せやすい
- ホームセンターで安価(200円~400円)で入手できる
ポトスは丈夫で見栄えも良く、日陰でも育ってくれるためコスパは良いです。
登り木
アマガエルはツリーフロッグといわれるカエルであり、自然界では草木に生息しているため、デットスペースを少なくする意味でも登り木は入れてあげましょう。
アマガエルは登り木が大好きなので、登り木の頂上部分によく座ります。
設置する登り木はショップで売っている流木セットでも良いですが、手軽に済ますなら公園に落ちている丈夫な木の枝でも十分です。
公園で拾ってきた木の枝を入れる場合、腐敗していないか確認したうえで熱湯消毒しておくこと。
アマガエルは登り木で糞尿をすることも多いことから、登り木は劣化していく消耗品としてとらえ、予備も用意しておきましょう。
水容器
アマガエルは樹上棲のカエルのため、トノサマガエルのように泳げるような広い水場を用意する必要はありません。
容器としては百円ショップで購入できるタッパで十分です。
水容器の水は飲み水(皮膚から吸収)や体の乾燥を防ぐために利用されます。
またカエルは変温動物のため、真夏時には体温調整のため水に浸かることが多いです。
鉢底石(洗濯ネット含む)
鉢底石は植物を育てる際に排水性と通気性を確保するために使われますが、アマガエル飼育では土の保水性を確保するために活躍します。
1㎝の鉢底石を敷いて鉢底石の高さ以上まで水を浸すことで、土が飼育ケース底の水を吸収し乾燥状態を防ぐことができます。
そのまま入れると土の入替作業時に鉢底石と土の分離が大変なので、鉢底石は洗濯ネットに入れて設置することをおすすめします。
ピンセット
ピンセットの役割は2つあります。
- 給餌として使用
- 排泄物の除去に使用
給餌とは具体的にはエサとなるミルワームを保管ケースからエサケースに移動させるときや、カエルに直接エサを与えるときに使用します。(警戒心が少ないカエルだとピンセットからでもエサを食べます)
排泄物の除去とは意味通り、カエルの糞を除去するために使用。
アマガエルは植物の葉にも結構な頻度で糞をするので、見つけたらピンセットですぐに除去します。
給餌用と排泄物用は衛生面から別々にしましょう。
ハイゴケ
苔は必需品ではないですが、カエルによってはハイゴケが設置してある場所がお気に入りスポットになります。
陸地全体にハイゴケを敷くとお金もかかるうえ、アマガエルは登り木や葉にいることも多いため、設置は床全体でなく一部の場所だけでよいです。
エサケース
カエルのエサの定番であるミルワームやミディアムワームは平らなケースだと脱走していくので、入口が反り返り脱走が困難になった専用ケースがおすすめです。
とくにアマガエルの場合、ミルワームがエサとして大活躍するためエサケースは必需品です。
底が深いエサケースにすれば、ミルワームはもちろんコオロギも逃げ出せずケース内に留まってくれます。
アマガエルのエサ
カエル飼育で一番大変なのがエサの調達です。
カエルは一般的に動くエサしか食べないことから、生きエサが必要となります。
アマガエルの主なエサは以下の通りです。
- ミルワーム<ペットショップ>
- イエコオロギ(SS~Sサイズ)<ペットショップ>
- フタホシコオロギ(SS〜Sサイズ)<ペットショップ>
- 身近にいる小型コオロギ
- 小型のショウリョウバッタやオンブバッタ
- 腐葉土や植物に寄ってくるコバエや羽虫
- 小型のクモ
我が家のアマガエルに人気なのが、コオロギ・ミルワーム・バッタです。
小型のショウリョウバッタやショウリョウバッタに似たオンブバッタは、アマガエルと同じ草の上の生息することからエサの対象になるのでしょう。噛む力も弱いので安心でして与えられます。
抵抗がない方は、海外のゴキブリであるデュビア(SS〜Sサイズ)やレッドローチ(SS〜Sサイズ)も選択肢に入れましょう。
コオロギよりゴキブリのほうが耐久力が高いため、エサとしての管理の手間ではゴキブリに軍配が上がると思いますが、僕は生理的にゴキブリがムリなので、ゴキブリは使っていません。
コオロギは爬虫類専門ショップに行けば確実に入手できますし、ホームセンターでもコオロギはサイズごとに販売されています。
コオロギについて知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
店頭ではヨーロッパイエコオロギとフタホシコオロギの2種類が取扱いされていますが、アマガエルの場合はおとなしいヨーロッパイエコオロギがおすすめです。
2種の違いについては、こちらの記事を参考にしてください。
購入したコオロギの保管方法については、こちらの記事を参考にしてください。
コオロギはデリケートな昆虫であるため、エサにまで気を使いたくない人には、同じくカエルのエサで定番なミルワームがおすすめです。
著者はアマガエルに対してはミルワームが餌の主体です。
エサのサイズですが、頭の50%~90%ぐらいを目安としましょう。
コオロギに関しては可能であれば、実店舗に出向いて購入することをおすすめします。
アマガエルの飼育レイアウトと飼育方法
冬眠や冬眠前後以外の日常の飼育レイアウトや日々の飼育方法についてお伝えします。
越冬飼育に興味がある人はこちらの記事を参考にしてください。
真夏の暑さはカエルにとって脅威なので、風通しが良く、日陰となる場所に置きましょう。
アマガエルの飼育レイアウト(画像あり)
飼育レイアウトの作成手順
上記画像だと底の状態が見えませんが、下記画像のように洗濯ネットで包んだ鉢底石を飼育ケースの底に1㎝ほど敷きます。
床材となる腐葉土や赤玉土に栄養分はないので、購入時のビニールポットのまま設置することをおすすめします。
ポトスの葉がアマガエルの普段の居場所にもなり、身を隠す場所にもなります。
ポトスを複数設置すると鑑賞しにくいので、1つだけにして空地スペースも設けてあります。
上記画像は床材として腐葉土を敷いていますが、夏であれば赤玉土でも問題はありません。
冬眠以外は土に潜ることは少ないので、土の深さは3㎝ほどで十分です。
アマガエルは半水棲のトノサマガエルのように積極的に水に浸かることは少ないので、大型の水容器は不要です。
ただし、水場が小さすぎると夏場に水が一気に蒸発してしまうリスクがあるので、ミルワームのカップケースほどの容量は確保しておきたいところ。
上記飼育レイアウト画像はミルワームのカップケースを利用していますが、アマガエルはケースの隙間も好んで入ることがあるため、100円ショップで売っているタッパもおすすめです。
床にもアマガエルがリラックスできる場所を設置します。
ハイゴケを設置することで、アマガエルがハイゴケの下に入り、身を潜めたり体温調整もできるようになります。
アマガエルは木の枝も居場所にする傾向が強いので、登り木は必需品。
複数設置することでデッドスペースも解消できます。
水場にコオロギが侵入して溺死パターンを防ぐために、水場にもコオロギ溺死対策も兼ねて登り木を入れておきます。
鉢底石が敷いてあるため、水を入れると即座に飼育ケース全体に水が行き渡り、床材も湿ってきます。
水をダイレクトに飼育ケース底に入れられるように、100円玉サイズの穴を角にあけておきましょう。
水場の水がなくなったときの、緊急水分補給スポットにもなります。
アマガエルの飼育方法
アマガエル飼育で行うべきことは6つあります。
- 給餌
- 排泄物の除去
- 残骸物の除去
- 水の入れ替え
- 水の付け足し
- 床材の入れ替え
①給餌
エサの頻度は成体なら週2回、幼体ならば毎日か2日に1回を目安にしましょう。
毎日エサを与える必要はありません。
著者は複数のミルワームをエサケースに入れて放置しておくスタイルです。
また、他のカエル用に購入したコオロギのうち小さめのコオロギをアマガエルに与えています。
与える餌の量や頻度に関しては、ネット情報を鵜呑みにせずカエルの体を見て、痩せてきた、太ってきたで判断することも重要です。
餌の頻度の感覚を掴むまでは、常にエサケースにミルワームを入れておいてもよいです。(アマガエルが丸くなったら餌を量を調整する)
②排泄物の除去
排泄物の放置は衛生状態悪化に繋がるので、給餌のついでに排泄物(糞)を除去していきます。
アマガエルは葉にも高い頻度で糞をするため、葉は定期的に掃除しないと痛みます。
土の上の糞も見つけたら除外しますが、腐葉土の場合だと土の上で糞をされても見つけにくく放置になりがちなので、定期的の表面の土を掘り起こして糞が地中に埋まるようにします。
またアマガエルは吸盤があり自由自在に行動ができるゆえに飼育ケースの壁に糞をする輩もいますが、飼育ケースの壁は土と違い浄化機能は備わっていないため、糞や尿を放置していると細菌繁殖の原因となるので注意が必要です。
床材として手軽なキッチンペーパーの場合は、糞は見つけたらすぐに撤去しつつ、週1回は取り換えてあげましょう。
キッチンペーパーを床材にしている場合、糞尿の気化によるアンモニア中毒の危険性があるので、こまめな手入れが求められます。
③残骸物の除去
残骸とはエサであるコオロギやミルワームなどの死骸もしくは体の一部分。
カエルは動くものしか食べず死骸は対象とならないので、腐敗する前に除去しましょう。
コオロギの羽、顎、足は消化できないキチン質で構成されており、残骸として水場にプカプカ浮いていたり、土の上に放置してあることもあります。
④水の入れ替え
水容器の水は給餌の際に入れ替えてあげましょう。(理想は毎日ですが飼育負担が大きい)
理由として、カエルは水分を口からでなく水に浸かって体全体から吸収するため、水容器の水が汚いと弱ってしまうからです。
また水容器の水は流れがないことから細菌も繁殖しやすく、カエルも水の中で尿を出すことから、見た目以上に水は汚れています。
入れ替える水ですが、水道水はカルキが含まれているため、あらかじめペットボトルやバケツに水を入れてカルキ抜きの水をストックしておきましょう。
晴れた夏の日であれば2時間程度、冬の曇りの日でも2日置けばカルキは十分に抜けます。
⑤水の付け足し
週1回でよいので、飼育ケースの底にも水を補充して飼育ケースの湿度を保ちます。
夏場は蒸発しやすいので給餌の際は飼育ケースの底に水があるか確認しておきましょう。
⑥床材(土)の入れ替え
土やソイルの場合、月1回を目安に入れ替え作業を行いましょう。
土やソイルはぱっと見ても汚れが分からないですが、糞や残骸物などで意外と汚れています。
水苔もカエルの糞尿を含んでいることから月1回を目安に新品に取り換えます。
また床材の入れ替え際は飼育ケースもしっかり掃除しておきましょう。(アマガエルが壁に尿をしていることもあるため)
手軽なキッチンペーパーの場合は、フンは見つけたらすぐに撤去しつつ、週1回は取り換えてあげましょう。
キッチンペーパーを床材にしている場合、フン尿の気化によるアンモニア中毒の危険性があるので、こまめな手入れが求められます。
猛暑日の対応
気温35度以上はアマガエルにとって危険なので、本格的な暑さ対策が必要となります。
具体的には日陰で風通しの良い場所に移動。
直射日光が当たると飼育ケース内の温度も上がるので1日中、日陰となる場所が望ましいです。
また暑さを緩和できるように、飼育ケースの底の水をいつのより多めに入れておきましょう。
アマガエル飼育時の注意点5つ
アマガエル飼育には知っておくべき注意点もあります。
飼育してから後悔しないようにしましょう。
- アマガエルの鳴き声は大きい(うるさい)
- 乾燥時のアマガエルの兆候を見逃さない
- アマガエルの皮膚には毒がある
- ケガや弱ったアマガエルは隔離する
- アマガエルは他のカエルからはエサ対象になる
アマガエルは鳴き声が大きい
アマガエルは小柄の身体にもかかわらず鳴き声はかなり大きく、屋外飼育でも家の中まで鳴き声が聞こえてきます。
またアマガエルの場合、繁殖以外に気圧の変化にも反応して鳴くため、他のカエルより鳴く機会は多いです。
そのため、屋内で飼育する場合や集合住宅で飼育する場合は、アマガエルの鳴き声も視野に入れなければいけません。
ただし、ネットで言われているほど、飼育ケースのアマガエルは鳴きません。
なぜなら、自然では自分の存在を知らせ繁殖するために鳴くのですが、飼育ケースではその必要はありません。
実際に我が家のアマガエルも鳴くことは少ないです。
どうしても鳴き声が気になるのであれば、鳴くことが少ないメスのアマガエルを飼いましょう。
アマガエルが鳴くのはリフレッシュしている証拠なので、飼育方法に自信を持ちましょう。
乾燥時のアマガエルの兆候を見逃さない
普段は天井付近や葉っぱや木の枝にアマガエルがいるのに、水場付近や湿っている床材の上にいる機会が多くなった。
このような行動は飼育ケースが乾燥しているサインです。
アマガエルは樹上棲のカエルとは言え、魚類と爬虫類の間の両生類。
湿度が下がり乾燥した状態が続けば死にます。
すぐに水を補充しましょう。(霧吹きも有効です)
乾燥が気になるのであれば湿度計を設置しましょう。100円ショップでも売っています。
アマガエルの皮膚には毒がある
他のカエルも細菌から身を守るために皮膚に毒はありますが、アマガエルの場合はその毒がやや強いので、飼育ケースの掃除などでアマガエルを触れた際は必ず手を洗いましょう。
とくに小さな子どもが飼育している場合、アマガエルを触れた手でついつい目をこすったり、鼻をほじったりしてしまうので親御さんは注意しましょう。
アマガエルの毒については、こちらの記事で詳しく解説しています。
アマガエルを触るだけなら害はないですが、粘膜に触れると痛みが伴います。
カエルだけでなく生き物はみなバイ菌をもっているので、アマガエルだけでなく生き物を触った後はすぐに手を洗うように心がけましょう。
ケガや弱ったアマガエルは隔離する
アマガエルを複数飼育している場合に気をつけることが細菌クラスターです。
飼育ケースは密で湿度も高く細菌は繁殖しやすい状態なので、アマガエルがケガをすると、そこから細菌が入り病気になる率が高まります。
感染しやすい病気にかかると他の元気なカエルにも影響が出てきます。
とくにアマガエルの場合、一か所に集まることも多いため、ケガや挙動不審なアマガエルは早めの隔離が求められます。
アマガエルを捕まえたときにケガをしていたら逃がしてあげましょう。また慣れない飼育ケース内で暴れまわることでケガをすることもあるので、給餌に際にアマガエルの状態を確認しましょう。
アマガエルは他のカエルからはエサ対象になる
田んぼでカエルを捕まえていると、アマガエルだけでなくヌマガエルやトノサマガエルも捕まることがあります。
注意したいのは、これらのカエルはアマガエルもエサの対象としているので、知らずに一緒に飼育すると、翌朝フタを開けたらアマガエルの数が減っていた事態に陥ります。
とくにヌマガエルは食欲旺盛で自分の体格の半分ぐらいのアマガエルにも食らいつきます。
他のカエルと同じ飼育ケースで飼う場合は、同じサイズのカエルだけにしましょう。
カエルは動くものをエサとみなしアマガエルも例外ではありません。
アマガエル飼育まとめ
本記事ではアマガエルの特徴を踏まえたうえで、アマガエルに必要な飼育セットと飼育方法・注意点について解説しました。
- ジャンプ力が強い
- 手足に吸盤があるので垂直の壁も簡単に登れる
- 繁殖期のほか、低気圧にも反応して鳴く
- 樹上棲のカエルだが田んぼなど水がある付近の草むらにいる
- 大きさは20m~45mでメスのほうが大きい
- 鼻腔から目を通り鼓膜にかけて黒い模様がある
- 泳ぐことはできるがスピードは遅い
- 周囲の環境によって色を変化できる
- 鳴き声が非常に大きい
- 体の毒が他のカエルよ強い
- 高さのある飼育ケース
- 床材(腐葉土がおすすめ)
- 植物(ポトスがおすすめ)
- 登り木
- 小型の水容器
- 鉢底石(洗濯ネット含む)
- ピンセット
- ハイゴケ
- エサケース
- コオロギ(SS~Sサイズ)
- ミルワーム
- 小型のバッタ
- 小さな羽虫
- 小型のクモ
- 海外のゴキブリ
- 給餌
- 排泄物の除去
- 残骸物の除去
- 水の入れ替え
- 水の付け足し
- 床材の入れ替え
アマガエルは身近にいるカエルなことから捕まえやすく、飼育においても他のカエルより負担は少ないです。
また、エサを食べたり雨の日に動き回る姿など、アマガエルの日常の仕草に癒される場面もあります。
しかし、飼育環境が整っていない状態で捕まえてしまうと、アマガエルがストレスを感じて弱ってしまうため、飼育環境を整えてアマガエルの飼育を開始しましょう。
当サイトでは自身の失敗を含む飼育体験談を元に、これからカエルを飼育する方に役立つ情報を発信していきます。
ここまで読んでいただきありがとうございました。